絵本 リスとアリとゾウ
リスとアリとゾウが一緒に暮らしています。なかなか意見があわないようでもともだちなのです。
- 作者: デイジームラースコヴァー,Daisy Mrazkova,関沢明子
- 出版社/メーカー: BL出版
- 発売日: 2006/05
- メディア: 大型本
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作者のデイジー・ムラースコヴァーさんはチェコの画家さんだそうです。とても素敵な絵本で、装丁も書体も素敵です。
リスはアリとゾウとほら穴で暮らしています。リスはちょうどいいと思っていてもゾウには狭すぎアリには大きすぎます。
ゾウはいいました。「もっと大きな家をみつけなきゃ!」
アリはいいました。「もっと小さな家をみつけなきゃ!」
リスはなにもいいませんでした。
おやつを食べても焚火をしても遠足に行っても一事が万事こんな調子です。リスは友達になぜあの二人と一緒にくらしてるの?と聞かれますが
「わたしは、あのふたりがすきなの」
といいます。
そんなある日、たまたま1人でいたリスは猟師に捕まってしまいます。猟師の家でカゴに入れられ逃げられません。途方に暮れていると、夜アリが足跡をたどって探しに来てくれ、まっててゾウをつれてくるからといいました。そして次の日ゾウが来て小屋とカゴを壊し助けてくれました。
ゾウはにっこりして、かごをこわし、リスをせなかにのせ、アリものせて、のっしのっしと、森をとおって、三にんの家に帰っていきました。
そしてこれまでよりもっと楽しく暮らしました。
というお話です。
なぜこんなに意見のあわないふたりと一緒に暮らしているんだろう?ゾウとアリと本当に仲良しなのかな?と最初は訝ってしまいますが、リスを探し出し、助けてくれるゾウとアリにはしっかりとした友情が感じられます。
いろんな事が合わなくても、仲良く一緒に暮らしていけるといろいろ考えさせられます。
娘もこの展開にはハラハラしたようですが、良かったね〜と胸をなで下ろしていました。
リスのワンピースがかわいいです。基本的に左ページに文章が右ページに絵が載っているのですが、文章ページに時々線画がちょこっと載っていて、その線画もとても素敵です。
静かにいろんな事を問いかけてくれる絵本です。
オススメです。