絵本 ダニエルのふしぎな絵
なんだか胸の詰まるお話しです。やはり大人が読むからでしょうか。
- 作者: バーバラマクリントック,Barbara McClintock,福本友美子
- 出版社/メーカー: ほるぷ出版
- 発売日: 2005/09
- メディア: 大型本
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2005年が第1版になっていますが、中世のヨーロッパのように古風なお話です。
空想の絵を描くのが大好きな女の子、ダニエルのお父さんは写真家です。かなり昔のお話なのでしょう、見たままに書けないなら写真の方がいいし、ちゃんとした画家になれそうもない!としょんぼりしてしまいます。そんなある日お父さんが熱を出してしまいます。一週間でお金がなくなって代わりに自分が写真を撮ろうと雪の中、カメラを持ち出しお金を稼ごうとしましたが上手くいきません。そこに画家の女性が通りかかります。家に入れてもらってびっくり、空想の絵がいっぱいです。助手にしてもらえる事が出来、喜んで家に帰りお父さんに報告します。
お母さんは出てきません。父と娘が慎ましくお互いを思いやって暮らしている様子が見てとれます。
最後の、嬉しそうな娘を前につぶやくお父さんの言葉に胸をつまされます。
「この子はこの子で、自分の道を見つけたんだな」
とても美しい絵本です。
恥ずかしい話ですが、この年になっても自分の道を見つけた!!と堂々と言えるほど努力してこなかった自分に憤りを感じたり、そんな小さな頃から自分の道を見つけられ、他の事には脇目もふらなさそうな女の子に羨ましさを感じたり。
また、そんな娘を持って幸せそうな、少しさみしそうなお父さんがやはり羨ましく思えたり。
まだ小さい娘ですが、いつかは自立してもらわなければなりません。いつかはといいつつ子育てはあっという間。この時間を大切に過ごしてこの女の子のようにしたい事が見つかる事を願います。
ところがそんなに物事は美しく進みませんね。子育ての時間を大切にと言いながら、最近特にだらだらしてきた娘にイライラも募ります(^_^;)。子どもは親の言う事を本当に聞きませんね。理由も多分下の子に構っている間が寂しいんだろうな〜と想像できます。わざと手を焼かしてアピールしているのでしょう。そこまで分かっていながらなおたまにイライラしてしまう自分の狭量さにがっかりですが(笑)、もう仕方ないですね。なんでも、まいっかがいいようです。
まだ3歳の娘には少し早そうですが、いつか読んであげたい絵本です。
オススメです。