絵本 ぞうのたまごのたまごやき
たまごの大好きな王さまのお話。
子供の頃好きだった、寺村輝夫さんの王さまシリーズです。寺村輝夫さんのわかったさん、こまったさんシリーズもよく読みました。私に読書の楽しみを教えてくれた作家さんだったかも知れません。
王さまシリーズは、私は小学生の頃に下のフォア文庫で自分で読みましたが、上の絵本版は、大好きな和歌山静子さんのイラストが多くて、また文庫よりも全然大きいのでそれもまた魅力です。
懐かしくって、保育園の娘には少し早いかと絵本の方を購入。
そしてその後すぐに懐かしくって文庫版も購入(^_^;)。
6歳の長女は文庫の方でも大丈夫ですが、やはり絵が多いと楽しいようです。
「ぞうがたまごを生む動物かどうか?」を知っていたほうが楽しいとは思いますが、知らなくても十分楽しめたようです。買った時期がちょうどよかったのか、長女よりも3歳の娘のほうが何度も何度も「よんで〜」と持ってきます。とはいえ長女にも、もう10回以上は読んであげてると思います。
たまごがだ~い好きな王さま。「あまくってふうわりしたあったかいの」ときくだけで、美味しそうな卵焼きが目に浮かび食べたくなります。
そんな王さまは、王子さまが生まれたお祝いに国中の人に大きな卵焼きをご馳走しようといいだします。卵が足りないと言われた王さまは、それならぞうの卵をつかえばいいといいだし大臣たちが探しに行きますが。。。
娘たちは、大臣たちがおおきなかまどやフライパンを作るところも最初は目を丸くして聞き入っていました。そしてぞうのたまごってどんな大きさなんだろう?と真剣に考えているところが可愛いです。
ぞう!ぞう!ぞう!たまごをだいたぞう!
とリズミカルな文章が楽しいです。
このシリーズはたくさん出ていますが、どれも子どものようにわがままで、いばりんぼなのに素直なところもあって、なぜかにくめない王さまが、不思議な魅力を放っています。魔法使いや、割れないシャボン玉、ふしぎなおいしそうなたべものなど、読んで30年経っていても小学生の頃に読んだ記憶が残っています。
割れないシャボン玉は私も植えてみたかった!ですし、シャボン玉をくびかざりにするなんていいなぁ〜と子ども心に思っていました。
王さまレストランの「紙より薄いたまごせんべい」や「針より細〜いにんじんスティック」もすご〜く食べてみたいと思っていました。
よくよく考えると気持ち悪かったり(虫が)、ちょっと怖い話もあるのですが、たぶんあえて細かく描写していない、和歌山さんのおおらかなイラストが、不思議にそれを中和している気がします。
娘は、王さまのわがままなところなどは自分をちゃっかり棚上げして「だ〜めなんだ〜」と言ってよろこんでいます。
いつか娘も自分の子どもに読んであげたりするのかな??そんなことあるのかな?とちょっと夢想しながらも何度でも読んであげたいと思っています。
おすすめです。